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2025年05月27日 [横浜の通船・ラインボート ]
【未交換のため保留】エンジンルームに潜入!小型船舶のオルタネーター交換〜電気の重要性〜
はじめに
いつもポートサービスのブログを読んでくださり、ありがとうございます。
船の運航には、エンジンだけでなく“電気の力”も欠かせません。その電力を生み出す装置のひとつがオルタネーター(発電機)です。
今回は、つなとりや人員輸送で活躍しているブルーライトに搭載された2基のオルタネーターのうち、一つのオルタネーターの交換作業を行いました。電気系統が正常に働くことは、安全な航海の大前提。エンジンルームに潜入して、どんな整備が行われたのか、現場の様子をご紹介します。

オルタネーターとは?役割と構成
オルタネーターは、エンジンの動力を電気に変えてバッテリーや電装品に供給する発電機です。自動車や船舶など、さまざまな乗り物や機械で使われています。船舶では、エンジン稼働中にバッテリーを充電したり、航海機器や照明などに安定した電力を供給したりするために欠かせない装置です。
今回整備を行ったブルーライトでは、右舷と左舷それぞれにバッテリーとオルタネーターが備わっており、それぞれ役割が分かれています。
右舷側:エンジン始動用
✅ オルタネーターが故障すると、エンジンがかからなくなる恐れがあります。
左舷側:航海灯や船内照明などの電装系統
✅今回は左舷側のオルタネーターを交換。電気の安定供給が航海の安全に直結します。

交換作業の様子に密着!
作業は、エンジンルーム、左舷側に設置されたオルタネーターまわりからスタート。
以下の手順で作業が進められました。
1. 旧オルタネーターの取り外し
バッテリーと接続されていた配線を慎重に取り外し、固定部を外します。
2. 新しいオルタネーターの取り付け
新品のオルタネーターを元の位置に設置し、配線を接続。ベルトの張りも丁寧に調整します。
3. 発電テスト・動作確認
エンジンを始動し、発電量をチェック。バッテリー電圧が上昇し、航海灯が安定して点灯することを確認しました。


航海灯が灯ることの意味──電気の重要性
今回交換したオルタネーターがどんな役割を果たしているか、航海灯を例に見てみましょう。以前のブログでもご紹介しましたが、航海灯は右舷には緑、左舷には赤の灯りを設置することが定められており、その位置と色で進行方向がひと目で分かるようになっています。たとえば、前方に赤い灯りが見えれば、その船は右から左へ進んでいることを意味し、反対に緑が見えれば左から右へ移動していると判断できます。
つまり、航海灯は、船の位置や進行方向を周囲に知らせ、衝突事故を防ぐための“命を守る灯り”。夜間や悪天候の中でも確実に点灯していることが、安全な航行のカギとなります。
おわりに
前項で紹介した通り、航海灯を灯し続けるには安定した電力供給が不可欠です。目立たない存在ながら、オルタネーターやバッテリーの正常な働きが、安全な航行を支えています。
今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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参考文献
船舶の電気装置(日本財団図書館)
オルタネーター - Wikipedia