[横浜の通船・ラインボート ]
2026年02月03日
節分と船の意外な共通点!豆まきに通じる“安全祈願”の風習とは?
はじめに
2026年も早いもので節分を迎えました。暦の上では、ここから春が始まります。
「今日は自宅で豆まきをするぞ〜!」という方も多いのではないでしょうか。
ところで、この豆まき。意外にも、船の世界にも深く根付く慣習と共通していることをご存じですか。
今回のブログでは、船の世界に残る風習と節分の共通点についてご紹介します。
節分とは何の日?「季節の変わり目」に行われる厄払い
節分は、各季節の始まりの前日にあたる日です。
季節の変わり目は、体調を崩しやすかったり、天候が不安定になったりする時期。
昔の人は、こうした時期に災いが入り込みやすいと考えていました。
そのため、冬から春に切り替わる節分に、日本各地で豆まきをはじめとした厄払いの行事が行われるようになったといわれています。
「鬼は外、福は内」と威勢よく豆をまき、 厄災や邪気の象徴とされる鬼を追い払い、福を招きます。
また、煎った豆をまくことで「魔の目を射る」とされているほか、
大豆を「魔滅(まめ)」と書き、豆には「魔」を「滅」する力があると信じられてきました。
こうした語呂合わせや厄払いの風習は、船の世界とも共通しています。
では、ここからは具体的な例を見ていきましょう。
船の世界に残る、災いを遠ざけるための儀式
どれだけ技術が進歩しても、天候や海況を完全にコントロールすることはできません。
そのため、船の世界では古くから安全を願う儀式や風習が受け継がれています。
船が初めて海に浮かぶ「進水」の際には、無事を願って特別な儀式が行われることがあります。
進水式でお酒を船体に注いだり、船首でボトルを割ったりするのも、
災いを遠ざけ、安全な航海を願うためのものです。
これは、節分の豆まきに込められた「厄を払う」という考え方とも共通しています。
出典:Wikipedia ニールアームストロング号の進水式でシャンパンボトルを割る様子。米国アーリントンの海軍研究局, CC BY 2.0, via Wikimedia Commons
現代でも受け継がれる安全祈願のかたち(アルタイルの例)
船の世界には、そのほかにも節分と共通する「厄を祓って福を招く風習」があります。
それが、パイロットボート「アルタイル」の進水式で行われた餅まきです。
餅まきは、災いを祓い、福を分かち合うための日本の伝統的な風習。
節分や上棟式など、人生や物事の節目で行われてきました。
アルタイルの進水・引き渡し式でも、紅白の丸餅がまかれ、集まった人々とともに「船の安全」を願いました。この時の様子は【新造船】船のお披露目、進水式とは❓/伝統の餅まきに迫る!でご覧いただけます。
▲1200個もの紅白の丸餅がアルタイルの船上から盛大に撒かれた。
船名に込められた「安全への願い」
さらに、船の名前にも安全への願いが込められてきました。
日本の船名に「○○丸」が多いのも、そのひとつです。
「おまる(携帯便器)」に通じる言葉をあえて名前に使うことで災いを避けるという、
いわゆる忌み言葉による魔除けの風習。
こうした日本独自の考え方が、船名にも反映されているといわれています。
かつては、海軍の船舶や商船には命名基準が定められており、商船には「末尾に“丸”を付けることが望ましい」とされていました。現在では自由な命名が可能となり、「アルタイル」のように “丸”にとらわれない船名も増えています。
そこに込められているのは、やはり安全運航への願い。
船名にまつわる由来や意味については、船の名前に”丸”が多いのはなんで?【船名の由来・日本編】で詳しくご紹介していますので、併せてご覧ください。
おわりに
季節の変わり目に災いを遠ざけ、無事を願う――
そんな日本人の考え方が、今も暮らしや船の世界に息づいています。
今日も安全への願いを乗せて、ポートサービスの船は航行中です。
今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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参考文献
龍名館東京「節分とは?由来・歴史や豆まきの意味などをご紹介」 Wikipedia 進水式




