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2025年07月22日 [安全に関して]

【船舶の法定備品】救命浮環とは?種類・浮力・正しい使い方まで解説!

はじめに


いつもポートサービスのブログを読んでくださり、ありがとうございます。

東京湾で通船・繋離船・警戒船などを運航する株式会社ポートサービスでは、お客様が安心してご利用いただけるよう、日々安全への取り組みを大切にしています。

今回は、その取り組みの一環として「救命浮環(きゅうめいふかん)」についてご紹介します。普段はあまり意識しないかもしれませんが、救命浮環は命を守るための重要な装備。改めて、その役割や使い方、法的な背景についてもわかりやすくお話します。
救命浮環 ブルーライト

救命浮環ってどんなもの?


救命浮環は、船に必ず積まれていなければならない法定備品の一つです。これは「船舶安全法」に基づき、すべての船舶に対して一定の救命・消防・通信設備などを装備することが義務づけられているからです。救命浮環はその中でも、落水者への迅速な対応を可能にするための装備として、特に重要視されています。
備える数や種類は、船の大きさや航行区域などによって細かく定められており、国土交通省の省令や告示、さらに日本小型船舶検査機構(JCI)の基準に沿って管理されています。

救命浮環にはいくつか種類がありますが、代表的なのは「固型式」と「膨張式」の2タイプです。
まず、固型式には

• 丸いドーナツ型の「円形タイプ」
• 馬の蹄(ひづめ)の形に似た「馬蹄(ばてい)型」


の2種類があります。 一方、膨張式の救命浮環はコンパクトに収納できる携帯タイプで、落水すると自動で8〜10秒ほどで膨らむ仕組みになっています。 今回のブログでは、固定式の円形タイプをご紹介していきます。
※救命浮環には「船名又は船舶番号」及び「船籍港又は定係港」を記入することが決まりとなっています。

ブルーライト 救命浮環塗装▲船員自ら行う塗装作業。船名を丁寧に描き入れることで、安全への想いをカタチに。

浮力ってどれくらいあるの?


「こんなに小さいもので本当に浮くの?」と思われるかもしれませんが、
救命浮環には、一般的に大人1人分以上の約7.5kg以上の浮力があります。

内部には、水を吸いにくい硬質発泡ウレタンなどの素材が使われており、海水に長時間浮かび続けることができます。
持ってみると意外とずっしり。風に流されず、狙った方向へしっかり投げるためにも、適度な重さが必要です。

正しい使い方を知っていますか?


実はこの救命浮環、船だけでなく海釣り公園や海沿いの遊歩道など、いろいろな場所で見かけることができます。
水辺の安全を守るために、多くの人が手に取れる場所に設置されているのですね。
臨港パーク▲水辺の公園に設置された救命浮環

救命浮環は、いざというときに正しく使えることが大切です。
以下の手順は覚えておきましょう。

1. 救命浮環に付いているロープの端を、船にしっかり結ぶ(または手に持つ)
2. 落水者の少し先を目がけて投げる(届く距離にいることが重要)
3. 落水者がロープや浮環を掴んだのを確認して、ゆっくりたぐり寄せる

救命浮環イラスト

おわりに


これからの季節は、海水浴や釣りなどマリンレジャーが盛んになる時期。 その一方で、水の事故が増えやすい季節でもあります。
今回ご紹介した救命浮環が、法令に基づいて備えるべき装備であると同時に、いざというとき、誰かの命を守る道具であることを、改めて感じていただけたら嬉しいです。 船に乗るときだけでなく、海辺や桟橋など、水辺に近づくときは「自分自身の安全」についても、ぜひ意識してお過ごしください。 今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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参考文献
国土交通省|小型船舶の検査制度について
日本小型船舶検査機構(JCI)|法定備品の紹介
日本船具株式会社|救命浮環の製品ページ

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