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【造船所】ウォータージェット推進の仕組みを見せてもらいました!

はじめに



いつもポートサービスのブログを読んでくださり、ありがとうございます。数回に渡って造船の過程について紹介してきましたが、今回はスピンオフ企画として、船舶の推進方法の一つであるウォータージェット推進について紹介したいと思います。
取材のご協力をお願い頂いたのは、宮城県の志津川造船鉄工所です。造船中の漁船を間近で見させて頂いた際の、貴重な写真も公開します😊


ウォータージェット推進とは?



ウォータージェット推進は、船の動力を得るための効果的な方法の一つ。通常のプロペラとは異なり、ウォータージェット推進は水を吸い込み、高速で噴出することで進む力を発生させます。

ノズル(青色)から水を噴出することで、前後左右への移動が可能イラスト2水流
推進器の断面図:船体下部から吸い込んだ水流を噴出イラスト1横から見た図


ウォータージェット推進の特徴



優れた操縦性:ノズルの噴射方向を変えることで船の向きをスムーズに変えられるため、操船技術にかかわらず安定した操作が可能です。

急制動機能:ノズルの逆噴射機構を利用して急な制動ができます。逆噴射時に後方に噴出した水流を利用して前方への推力を生成し、船の急停止が実現できます。水流が複数方向に噴出する形状により、その場での位置維持も可能で、アンカーが不要な利点があります。

広範な速度領域: 通常のスクリュープロペラでは難しい超微速航行から高速航行まで、幅広い速度領域での運航が可能です。

浅瀬航行: 船底に突出部分がないため、水深の浅い区域でも安全に航行できます。浅瀬や限られた水域でも積極的に船を操作することができます。


ここからは造船所で見せて頂いたウォータージェット推進器を搭載した漁船の写真を使って説明していきます🎵
エンジンを積み終えた漁船
▲エンジンを積み終えた漁船
船尾から見た漁船
▲船尾中央に見えるのが推進器
水を吸う場所
▲船体下部から水が吸い込まれ、ノズルから勢いよく噴出される
左右に方向転換
▲円形のノズルが左右に動くことで自在な方向転換が可能となる
ノズルアップ
▲バケット(ビニールが掛かっている部分)と呼ばれる水を受ける傘を下ろすことで、水流が前方方向に跳ね返って前後進の切り替えが可能となる(イラスト2参照) 


身近にあるウォータージェット推進



色々とメリットが多いウォータージェット推進ですが、どんな船に利用されているのでしょうか?身近なところだと、ウォータージェット推進は高速航行機動性を重視する旅客船高速フェリーに採用されています。これにより、港湾間の素早い移動や快適なクルーズ体験が実現されています。

また、急速な対応や限られた水域での機動性が重要となる、救難艇パトロールボートでも、ウォータージェット推進が選択されることがあります。です。その他、ヨットやスポーツ艇や海洋調査船などにも幅広く採用されています。

船イラスト

おわりに



近年では、環境への配慮がますます重要視される中、ウォータージェット推進が注目を浴びています。従来の一部のプロペラ推進方式と比較して、ウォータージェット推進は水の流れをよりダイレクトに制御できるため、燃料効率の向上が期待されています。さらに、エンジンの排出ガスや騒音も低減されることで、環境への影響を軽減する可能性が見込まれています。

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取材協力
志津川造船鉄工所 ホームページ

イラスト引用
仕組みイラスト:Ship's Waterjet System (cut view)
制動方向イラスト:WaterJet Forward,Back,Side,Turn

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