Blog
2025年10月28日 [横浜の通船・ラインボート ]
船の灯火の種類を解説!夜の海で赤・緑・白の光が示す意味とは
はじめに
いつもポートサービスのブログを読んでくださり、ありがとうございます。
夜の海を眺めていると、遠くにぽつりと光る赤や緑、白の灯りに気づくことがあります。夜の海を航行する船には、こうした灯り(灯火)がいくつもついていて、船の位置や進行方向を知らせる、とても大切な“サイン”です。
今回は、その中でも特に代表的な3種類の灯りについて、わかりやすくご紹介します。

灯火の種類
船の灯火は、海上衝突予防法によって国際的に統一されたルールで定められています。そのため、日本の船も外国の船も、同じ色・同じ位置で灯火を表示しています。
@ マスト灯(白色)
- 🔹船の高いマストに取り付けられ、前方から横に向かって光を放つ白い灯り
- 🔹大型船(50m以上)では前後2か所につき、前の灯が少し低めに設置
- 🔹2つの灯りの位置や間隔で、船がどの方向を向いているかがわかる
💡ポイント:マスト灯はヘッドライトのように前を照らすものではなく、「こちらに船がいるよ」と知らせるための灯りです。
▲マスト灯の射光範囲(出典:国土交通省 海難審判所)A 舷灯(左右の色で方向を伝える)
- 右舷(みぎ)…緑
- 左舷(ひだり)…赤
マスト灯より少し低めに設置され、灯りの色で相手船の向きを判断します。
▲舷灯の射光範囲(出典:国土交通省 海難審判所夜の海でこの2色を見ると、船がどちらの方向を向いているか一目でわかります。
例:前方に赤い灯りが見えたら、相手船の左舷側を見ている=右から左へ横切っている、という意味です。


B 船尾灯(白色)
- 🔹船の後ろに付く白い灯り
- 🔹後方135度を照らし、後ろから来る船に「船尾はこちら」と知らせる
- 🔹マスト灯と同じ白色なので、見分けるには舷灯や灯りの位置、船体の形なども合わせて判断
▲船尾灯の射光範囲(出典:国土交通省 海難審判所)このルールによって、夜の航行中でも安全に船同士がすれ違うことができます。
おわりに
白・赤・緑の灯りを見るだけで、船の進行方向や動きがわかります。
夜の海で灯火を見かけたら、「どんな動きをしているのかな?」と観察してみると、ちょっと楽しいかもしれません。今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
ポートサービスの公式アカウントでは交通船や横浜の魅力を発信中!
💁♀️ブログ
💁♀️YouTube
参考文献
国土交通省 海難審判所:夜の航海 船の灯火 (その1)
海上衝突予防法施行規則(昭和五十二年運輸省令第十九号)第9条




